新居との出会いは運命

結婚してすぐはまだ別々に住んでいて、新居が見つかるまでは夫は1人暮らしをしていたアパートに残り、私が自宅から通っていました。
人口は減少傾向ですが、住宅地やアパートはどんどん増えていた地域。新築物件も、残っている物件もわりと多くありました。
インターネットである程度目星をつけて、地元の不動産屋へ。
夫が1人暮らしをしていたアパートの管理をしていたところと、夫が仕事上で付き合いのあるところへ行きました。

いくつか物件を見て回りましたが、決め手に欠けていました。
夫が譲歩できるところは私には譲歩できない。私が欲しい条件は夫は特に必要ない。

けれど、「絶対にここだと思える物件があるはずだから、どっちも納得できるまで探そう」と気楽に構えていました。

そんな時、職場の人から近所に空きが出ると教えられました。
前の住人が転居後、まだ清掃もしていなくても良ければ中を見ていいと大家さんが鍵を貸してくれました。

空き物件は2つあり、隣同士のアパートでした。
ひとつは2階建ての1階で3DKで駐車場2台込み。もうひとつは3階建ての3階で1LDKで駐車場1台込み。

最初に3階を見せてもらった時は、やはり光がよく入り明るい部屋でした。隣の部屋とは階段で分かれているので、隣の音が気になることはなさそうです。
アパートだけどキッチンには勝手口がありベランダとは別にもの置き場として使える屋外スペースもありました。水回りが全体的に広く明るい作りでした。
1階の物件は光の入りは弱いけれど充分な物干しスペースがあり、なにより地元の賃貸の中ではその条件ではかなり格安。

両方とも見せてもらったあと、やはり3階は雰囲気はとても良いけれど部屋が狭く家賃が少し高めなのがネックでした。
そこで、別の日にもう一度1階物件のほうの周辺の雰囲気を見に行こうということになりました。

仕事が終わり、二人で車でアパートまで向かい、アパートが見えてきた瞬間のことです。
車の中で流していたCDから、二人が大好きな曲が流れました。
夫が好きな歌手で、その影響で私も好きになり、ライブのDVDを見せてもらって一番好きになった曲でした。
しかもとても前向きで明るく元気になる曲です。

「これだ!!絶対これだよ!何このタイミング!」

二人で拍手喝采でした。
車を降りてみると、この辺を手を繋いで二人で散歩するイメージができました。

それから職場の人にお礼を言って即入居しました。
都合により引っ越したため約2年ほど住んだだけでしたが、退去する時にはやはり切なかったです。
今でも「あんなにいい出会いの部屋はないよね」と懐かしく話すほどです。

現在の住まいはまだ引っ越して半年ほどの土地で急いで決めたので、まだ夫婦ともにしっくりこない部分が多いのが本音です。

恐らくまた転居することにはなるのですが、またあの時のように鳥肌が立つほど劇的な出会いがあればなと思います。